足尾山塊 大ナラキの頭(1840m)、日向山(1695m) 2013年11月2日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 5:53 銅親水公園−−5:56 ゲート−−6:37 ゲート−−7:34 川に下りる−−7:53 6号堰堤−−8:28 大ナラキ沢出合 8:42−−9:27 標高1320m鞍部−−10:40 大ナラキの頭 11:02−−11:37 カモシカ平−−11:54 日向山 11:58−−12:06 国境平 12:13−−12:50 大ナラキ沢出合 13:04−−13:43 6号堰堤−−14:05 廃林道−−14:57 ゲート−−15:36 ゲート−−15:41銅親水公園

場所栃木県日光市(旧足尾町)/群馬県沼田市(旧利根村)
年月日2013年11月2日 日帰り
天候快晴
山行種類沢歩き&籔山
交通手段マイカー
駐車場銅親水公園に駐車場あり
登山道の有無無し。県境稜線は踏跡がある区間もあるがほとんどは笹原
籔の有無笹が主力だが高くても腰の高さで視界は良好。それほど密度は高くなく乾いていれば楽しめる範疇。鹿道を有効利用しよう
危険個所の有無無し
山頂の展望展望なし
GPSトラックログ
(GPX形式)
ここをクリックしてダウンロード
コメントDJFの歩いたルートをほぼ真似して松木渓谷から県境稜線を日帰り周回。秋の快晴の日に歩いたので楽しめた。ただし日が短いこの時期に明るい時間内に帰ってこられるのは足の速い人だけ。松木渓谷は脛程度の深さで長靴で対応可能だった。大ナラキ沢では熊2頭に遭遇、写真撮影に成功した(ブレてるが)。1828m峰南東尾根(大ナラキ沢左岸尾根)は低い笹で快適に歩ける。1828m峰付近の岩峰群は鹿道に従って北側を巻いたため危険個所はなし。県境稜線に乗ると目印乱打状態。笹があるがそれほど濃くなく乾いていれば苦にならない。カモシカ平。国境平は砂地でテント場に最適。下りはもみじ尾根の1本北の尾根を下ったが、国境平から少し下ると笹が無くなって快適! たぶんもみじ尾根よりも使い勝手がいいと思われる


ルート図。クリックで拡大


早朝の銅親水公園駐車場 無線開閉式ゲート
久蔵沢を渡る 皇海山の案内はあるが・・・
緑化用施設 松木沢にかかる吊橋
銅採掘のズリ山?
旧松木村跡 ヘリポート
休憩所 ゲート。この先は廃林道
釣人の自転車 廃林道はずっと左岸にある
鹿。渡渉して対岸に渡っていた 沢入山
状態がいい区間 険しい滝
林道は斜面が崩れた個所が多い この堰堤の先で廃林道が終了
廃林道終了で川原に下りる 対岸はすげ〜岩壁
沢は穏やか 今回は新品長靴で渡渉に対応
埋もれた重機 6号ダム。でかい
左岸側から高巻きした。トラロープあり
ステップで登れる 再び河原に下りる
基準点 大ナラキ沢出合の手前で左岸高台に上る
なだらかな高台をトラバース 大ナラキ沢。ここで長靴をデポ
大ナラキ沢も穏やか 僅かに目印あり
沢沿いに進む 沢にて熊2頭に出会った
沢が左にカーブする個所で鞍部を目指す 鞍部方向の斜面
鹿がやたらと多い 鞍部に出た
明るい尾根を登る 笹が出てきても芝生のように低い
6月に歩いた稜線
僅かに露岩あり。少し笹の密度が上がる 中禅寺湖南岸の山
膝丈の笹原を行く シラビソが濃くなって一時的に笹が消える
稜線上の笹を避けて北斜面を巻く 尾根上に復帰
尾根を歩いていたら岩峰に出た。この先絶壁 岩峰から見た皇海山
岩峰群は北側を巻く。鹿道あり 再び稜線に復帰
いつの間にか主稜線に乗った。目印乱打 尾根が細いと踏跡明瞭
樹林が開けた場所から北を見る
大ナラキの頭山頂部 最高点
山頂も目印乱打 国境平目指して出発
1828m峰手前で右に巻く 少し下ると東が切れ落ち樹林が開ける
松木沢を見下ろす 南には皇海山
皇海山からオロ山の稜線
1828m峰。荒々しい岩峰が続く
1736m峰 踏跡なのか鹿道なのか
1736m峰から下る 1610m鞍部がカモシカ平
カモシカ平の標識 キャンプの跡。何故かスコップと鎌あり
日向山に向かう 上州武尊
1736m峰を振り返る
朝露で濡れた笹の中を登る 日向山最高点
少し南側にすかいさんの標識あり 国境平へと笹原を下る
1660m肩付近で笹が切れる また笹原へ突入
国境平(1590m鞍部) DJFが積んだケルン。崩れていた
1個だけ石を積み直した 鹿道に乗って東に延びる尾根を目指す
鹿道が薄くなっても構わず進む 尾根に乗ると笹が薄まる
ちょっと下ると笹が消えて歩きやすい尾根に 鹿のヌタ場
気持ちいい尾根 こんな目印あり。DJFが見たのとは別物
1236m峰手前で沢に乗る。水量少ない 熊の糞は多数見た
大ナラキ沢向けて台地上を横断 大ナラキ沢
デポした長靴を回収 左岸台地をトラバース
往路で気付かなかった石垣 左岸台地を下って河原へ
日光白根まで縦走すると言う男性に遭遇 岩屋さんのテントだと思う
河原で古い鹿の角発見 廃林道に乗る
上空ではヘリがしばし飛んでいた 廃林道ゲート
中倉山の尾根 ゲート
登山ポストらしいがボロボロ 銅親水公園駐車場到着


 足尾山塊における栃木/群馬県境で登っていない山がある。皇海山と三俣山間の大ナラキの頭と日向山だ。地形図記載ではなく山名事典記載の山なのが後回しになった理由だが標高が高いので登らないのはもったいない。ただし最短コースは松木沢なので水量が多い時期に行くのは面倒で、秋口になってからと考えていた。寒くなりすぎると冷たくて水に浸かるのが嫌になるので10月くらいを希望していたが仕事の都合で11月になってしまった。しかし気温は高めで寒さは大丈夫そう。数日間は好天が続いて水量も減っているだろう。

 日帰りで行くか1泊にするか悩むところだがDJFはサクっと日帰りしていること、ここ数週間の山行で体力は回復したと思われることもあり日帰りに挑戦。ただしDJFが登った時期と違って今は日が短い。帰りは暗くなる可能性があるが、真っ暗になる前に沢区間を終わりにして林道まで辿りつきたいな。参考にDJFの記録をプリントアウトして持参。

 今回は渡渉が想定されるので新たに長靴を購入。普通の作業用長靴で膝下まで高さがあるので脛までの水深ならジャブジャブと簡単に渡れる。天気が悪い時のちょっとした山登りにも使えるだろう。長靴は安価なので助かる。

 北関東道に入って太田籔塚ICで降りて北上、中倉山でも使った足尾の銅親水公園駐車場に車を置いて仮眠。金曜深夜は車は皆無だったが翌朝起きると数台に増加。1台は自転車搭載の車で釣り師らしい。自転車と言うことは松木沢だろう。手前の1台は岩屋さんグループらしく、シートを広げて金具やザイルを準備中。松木沢は木が無くなって岩盤むき出しでどこでもクライミングの対象になりそうだがどの辺を登るのだろうか。

 私の車は自転車を積載できないので長い林道歩きから始まる。無線開閉式ゲート横をすり抜けて舗装道をテクテク歩く。久蔵沢を工事用の橋で渡る。橋の鉄板には朝露が下りて濡れているが、その上に自転車のタイヤの跡がくっきり。この辺は傾斜が無いので自転車ならすごく速いだろう。舗装された広い林道は松木沢左岸に続く。一段下にも林道があるがどちらを歩いても最後は合流する。右手の斜面には緑化事業に使われる作業道があったり、左には松木沢を渡る吊橋があったりと今でも植林事業が続いているようだ。

 やがて右手に黒い砂利の斜面が登場、よく見ると広範囲の斜面が砂利で覆われていて、崩れたのではなく砂利が積まれた感じが。たぶん銅採掘で出たくず石捨て場、炭鉱のボタ山みたいなものだろう。林道の反対側は採石場らしかった。

 その先にヘリポートと旧松木村の石碑があり休憩舎も。以前集落があった形跡は見られないが広くなだらかな谷なので家があっても不思議ではない場所だ。

 その先の林道カーブで轍は右に曲がり直進方向はゲートがあり廃林道化。ゲートの向こう側に釣り師の自転車がデポしてあった。廃林道なので車が走行するのは不可能でゲートがある意味は既に無い。廃林道もずっと左岸側に付いている。原形をとどめた場所もあるがそれは少なく、落石が散乱したり斜面が崩れて林道を覆い隠した区間の方が長いので自転車で入ってもさっきのゲートまでが妥当だった。幸い、林道の路床ごと崩壊した場所はないので迂回する必要がある場所は無かった。

 いくつか大きな砂防ダムを眼下に見て最後の大きな砂防ダムを越えると廃林道もおしまいで踏跡を辿ると自然に松木沢の河原に下りていく。この辺は川幅が広くどこでも歩けるが今まで同様に左岸を基本として歩いた。今の流れは右岸側に近い方にあるが、大雨が来ると南アの戸台川のように流れが変わるだろう。臨機応変に歩きやすい場所を歩けばいい。川原に下りて10分ほどで砂利に半分埋もれた重機が左岸側に放置されていた。いい目印になる。

 流れが左岸の岸に接触し、その岸が岩壁でへつれないところが見えたので長靴に履き替えて水深が浅い場所を選んで右岸へジャブジャブ。深さは脛くらいなのでこの長靴で浸水しない。この後も歩いている側の岸が歩きにくくなって高巻きの必要が出てきたら対岸に渡ることを繰り返す。残念ながら松木沢は渡渉無しではかなりの高巻きが必要で、そんな労力をかけるよりも水の中に入ってジャブジャブやった方が楽だし時間がかからない。沢と言っても危険な場所は無くせいぜい膝の深さなので、渡渉用に濡れてもいい軽量な靴を準備すればいいと思う。私は濡れるのがイヤで長靴だったが、濡れても構わないのなら普通の運動靴でもOK。それなら軽くてデポする必要も無いので縦走が可能だろう。鹿が渡渉するのも目撃した。

 1か所だけでかい堰堤が登場、DJF情報では左右どちらでも高巻き可能とのことだが、ざっと見た感じでは左岸側の方が巻きやすい地形に見えたので堰堤直下でジャブジャブと左岸に渡り、トラロープのある場所からよじ登る。その上部はコンクリート構造体にステップが埋め込んであり簡単に登れる。反対側もステップがあって安全に下れた。

 このすぐ先で三沢と小足沢が右から合流するが、両岸は切り立った岸壁で溯上するのは恐ろしそう。松木沢はこれまで通り平凡な沢が続く。問題は大ナラキ沢出合が判別できるかどうか。地形図を見るとその付近は左岸側の地形がなだらかなのが目印だ。

 基本的に左岸側を遡上していき、それまで左岸は急斜面だったのが台地のような一段高い平坦地が登場。最初は右岸に渡って遡上しようと思ったが左岸台地の上に目印が見えたので左岸に戻って台地に上る。往路では気付かなかったがこの台地末端に石垣があった。台地の縁に沿って巻道が続き小さな沢が流れるがいくらなんでも大ナラキ沢にしては小さすぎると判断、少し進むと明瞭な沢が登場、たぶんこれだろう。ここでGPSの表示を確認すると間違いなく大ナラキ沢出合であった。この先は長靴は不要なので登山靴に履き替えてGPSに位置を登録し長靴をデポ、近くの木に目印を残した。

 ここからは大ナラキ沢をしばし遡上し、左岸尾根の1370m鞍部に上がってからは尾根を登る計画だ。DJF情報でこの沢も危険は無いと分かっているの安心して歩ける。水量は少なくどこでも左右に渡渉可能、沢沿いの歩きやすい所を適当に歩いたり、少し離れて斜面を歩いたり。紅葉がいい感じだ。下部の右岸側は台地状で帰りはここから出てくる予定。

 大ナラキ沢左岸尾根の1370m鞍部へ上がるために斜面へ取り付く直前で対岸に2頭の熊を発見、熊を見るのは久しぶりだ。距離は2,30mほど。もう何度も熊を見ているのでこの距離では恐怖感など感じない。沢沿いなので水の流れで私の鈴の音も聞こえないだろうし、熊が落ち葉を踏んで逃げる音も聞こえない。当然ながら熊の方が気付くのが早いので私が気付いた時は逃げて斜面を駆け上がっていく途中だった。デジカメで急いで撮影したが谷筋で日陰なのでシャッター速度が遅くブレてしまった。いい写真を撮影するためには熊よりも先に気づかないとダメだな。

 沢が左に曲がるところで右手の斜面に取り付いて尾根を目指す。1370m鞍部まで大した距離がないのでもう見えている。斜面には籔は皆無、落ち葉に覆われて歩きやすい。さっきは熊を見たがここは鹿の方が圧倒的に数が多く糞、足跡、鳴き声が多い。でも鹿の角は落ちてないんだよなぁ。帰りがけに松木沢の砂地で古く短いのを拾ったが持って帰るほどのモノではなかったので砂地に立てておいた。

 尾根に出ると落葉樹林の明るい場所で気持ちいい場所だった。この先はひたすら尾根を登ることになるが、しばし籔無しの快適な尾根が続く。標高1500mより少し下で足首程度の低い笹が出てきたが今日は快晴で笹が乾いているので全く問題なし。DJFが歩いた時は雨で笹が濡れて不快だっただろう。

 標高1650mで肩のような場所が登場し傾斜が緩むとぽつんと露岩が登場、この付近は膝丈のやや密度がある笹で斜面よりも尾根直上が笹が薄いので尾根を外さないよう歩く。右手には三俣山へと付くづ県境稜線。きれいな緑の絨毯に覆われているのであちらも笹だろう。

 標高1700m付近でシラビソ樹林に突入、その中だけ笹が消えて歩きやすくなるが、再び笹が蔓延るように。これ以降はシラビソ樹林がメインに切り替わる。今度は尾根直上よりも北斜面が笹が薄いので北を巻くように進んでいき、北にも笹が進出したところで尾根に戻り笹を漕ぐが高さは腰ほどで密度も大したことはなく、今日のような快晴の下では快適と言えよう。

 標高1800m直下はやたらと急な笹斜面をよじ登る。薄い獣道があるので利用。傾斜が緩むと顕著な尾根が左から合流、樹林を抜けて南側が崩壊して展望が開けた尾根に出た。これから歩く県境尾根もよく見えている。皇海山がでかい。小ピークに出るとケルンがあり、その先はどうも崖で下れない気配を感じたので右の笹の斜面を下って鹿道へ。予想通り稜線は切れ落ちてそれ以上は進めなくなっていた。この後も巻道を進んだが稜線は露岩が連続し歩ける状態ではなかった。さすが鹿道、安全ルートを心得ている。

 北を巻きながら笹原を進んでいくといつの間にか県境稜線に合流したようで目印登場。樹林の隙間からは日光白根の姿。南側から見ているせいか雪は全く見られない。尾根はシラビソに覆われていて基本的に展望は無い。尾根が狭まった場所は笹が消えて歩きやすいが尾根が広がると腰の高さの笹に覆われる。ただし密度はさほど高くないのでまだいい。それに目印はやめてくれというほどの乱打状態。迷いようがないくらいでルートファインディングのお楽しみがない。

 笹の中を緩やかに登ると大ナラキの頭に到着。ここもシラビソ樹林で展望皆無、最高点には目印が10個近くあった。山頂標識というより目印のようだがなんでまたこんなに多量にあるのか。ここまで無休憩で歩いてきたので僅かに日が差し込む場所を選んで休憩。

 次は日向山。県境稜線ルートは1828m峰の登りが始まった時点で右にずれていくがここも目印乱打。少し下ると樹林を抜けて東側が崖になった縁を下っていく。ここも展望がいい場所。1736m峰付近の笹原を鹿が横断していく。ここも鹿が多く踏跡が笹に覆われる場所は縦横に走る鹿道を利用する。西斜面はまだ日が当っていないので朝露だか霜が溶けたものか分からないが濡れた笹がズボンを濡らす。ロングスパッツでは膝丈の笹は防御できない。

 1736m峰を越えて笹原を下り、次の1690m峰は西側を巻いていく。この辺は尾根が広くなる影響か鹿道も消えて笹の中を適当に下っていく。鞍部手前は低い唐松が密生しどこを歩けばいいのかわからないが隙間が多い場所を選んで進んでいく。右から回り込むようにして鞍部に到着。1610m鞍部はカモシカ平と呼ばれる場所でそれまでの笹原が嘘のように消えて砂礫地が広がり幕営地としていい場所だ。焚火の跡もあり小さなシャベルと鎌あり。

 カモシカ平から県境尾根の取り付きが分かりにくいが東端を登っていくのが一番分かりやすいようだ。日向山まで笹原が続きできるだけ鹿道をつないで登っていく。稜線直上は低い唐松がはびこって歩きにくいので鹿道は右を巻いている。そのまま山頂を巻いて南側に出てしまったので稜線を僅かに登り返して日向山山頂。ここは低い唐松に覆われ、僅かに南側にすかいさんの山頂標識があった。山名事典掲載の山にしては扱いがいいかも。と言っても山頂標識はこれだけだけど。

 次の鞍部は国境平。再び笹原を下り1660m肩で笹が切れて火山性の砂礫地に出て展望が開ける。しかしまだ国境平ではない。また笹原に入って適当に下り鹿道を歩いたら東にトラバース気味に進まされる。かなり明瞭な道で縦走路か?と思わせるがなかなか下に降りないので、適当に笹原を下っていく。

 1590m鞍部の国境平手前に国境平の標識が登場、そしてその先に砂礫地の鞍部があった。ここも笹が全く無い幕営適地。DJFが積んだと思われるケルンがあったが上2個の石は崩れていた。せっかくなので積み直したが安定性の問題で今度は石3個のみ。

 ここで県境稜線とお別れして松木沢へ下る。ルートはDJFが使ったのと同じ尾根で国境平から東に延びる尾根。登山道があるわけではないが笹原の中に鹿道が延びているのでそれを利用。途中で鹿道があやふやになってくるが構わず進み続けると笹の高さが低くなってきて尾根に乗ると笹が消える。落葉樹林で覆われて秋の今はいい感じで笹が無いので歩きやすいし松木沢から国境平に上がるにはこの尾根は利用価値が高いと思う。道が無くても籔が無いのだから問題なし。目印は無いが1か所だけ缶詰の空き缶が木に打ちつけられているのを見た。DJFが見た標識とは別物らしい。標高1350m付近以下は尾根が広がるのでルートがバラけるのだろう。帰ってからGPSログを見たら1236m峰がある尾根を外して北側を歩いていた。

 1236m峰がすぐ右に見えたところで小さな沢と砂礫地が登場し、左の沢に下る。この沢は登りで使った大ナラキ沢より1本南の沢なので、往路でデポした長靴を回収するために大ナラキ沢に戻る必要がある。両沢の間はなだらから台地状なので適当に横断して移動可能だ。植生は少し背が低めの落葉樹林で笹は皆無、どこでも歩きやすい。小さな沢をいくつか横切って見覚えのある地形が出てくれば大ナラキ沢。デポした長靴の場所はGPSに入れておいたがそんなことをするまでもなく場所は特定できた。ここで少々休憩し、長靴に履き替えて松木沢に降り立つ。

 帰路は様子が分かっているので往路より気楽だ。左岸中心に歩き、高巻きが必要な場面のみ右岸に渡ることの繰り返し。上流部では日光白根まで1泊で縦走すると言う単独男性と遭遇、本日の宿は国境平のようだ。どうやら「もみじ尾根」を登るらしいがそれがどこを指すのか分からなかったが、後でネットで調べたら下りで使った尾根より1本南側の尾根らしかった。予報では明日も好天と言っていたので2日間とも楽しめるだろう。本日の遭遇者はこの男性だけで、熊2頭、鹿多数と比較しても少なかった。

 第6ダムは往路と同じく左岸を高巻き。川幅が大きく広がると左岸側に赤いテントが登場、右岸側は凄い高さの岩壁帯。これに取り付いた岩屋さんか。間違いなく朝方駐車場で見かけたグループだろう。しかしこんな壁を登れるのか?

 やがて廃林道末端に出て林道歩き。これで暗くなっても心配なくなったが、今の時刻なら駐車場まで充分明るい時刻に到着できるのは確実だ。廃林道起点のゲートの自転車は既に消えていた。休憩舎には車あり。斜面上部ではトラックが入って植林作業中だった。長い林道歩きは退屈だ。おまけに採石場が操業中でダンプが埃を巻きあげて通過。自転車だったらなぁと考えずにいられない。

 最後の無線式ゲートを越えて銅親水公園入口の展望スペースで崩壊しかけた登山ポストを発見、松木沢から皇海山へのルート用だと思うが、今の時代、使う人はほとんどいない。駐車場には岩屋さんグループの車はあったが釣り師の車は無し。観光客の車はまだ数台あった。

 

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